私は65歳です。人生を振り返ると後悔の連続でしたが、多くの人に助けられて無事に還暦を迎える事が出来ました。
そして今思う事は、若い頃に出来なかった小さな夢を叶えながら「第二の人生を心豊かに」送っていけたら良いなと考えています。
ここでは私が「もっと早く準備をしておけばよかったこと」や「今からでも出来ること」などを実際に歳を重ねて気付いたお話しをしていきたいと思います。
将来のことを現役を引退する前に少しでも意識して準備する事が大事だと私は思います。その理由は私自身が還暦を迎えるまで何もしないで生きてきて、今後悔をしているからです。
人生本当に何時、何が起こるか分かりません。理想の人生を夢みても、思い通りにいかないのが現実。だからと言って諦めるのではなくて、少し長いスパンで時間をかけ準備し常に対処法を考えておくと良いと思います。
「終活って何時どんな事から始めればいいの?」「老後安心して暮らす為に何をしていいか分からない」「老後は自分の好きな事をして暮らしたい」と思っていませんか?
夢を実現させたり、老後の不安を少しでも軽くするために早めに計画を立てて「その時に出来る事」を少しずつしておくと将来慌てず、私のように後悔しなくて済みますよ。
これから私の失敗や経験をお話ししますので、いつまでも「夢」と「目標」を持ち続けて人生の後半を有意義に送れるように物理的、精神的準備をしていきましょう。
現役時代は周囲に気を遣ったり、意見を合わせたりと何かと自分の気持ちを抑える事が多かったと思いますが、第二の人生では「自分の気持ちに素直」になって「好きな事」をしていいんです。
その為にも、早ければ40代頃からは自分の将来を見据えて20年位先まで計画を立てる。特に経済的な準備をしておくことが必要だと考えています。50代60代になってもその都度10年先、20年先を考えましょう。
日頃お世話になっている大切な人や家族、自分の為にも、年齢を重ねる過程で生き方や生活を整理していけるといいですね。自分で作った保険に自分で入るみたいなイメージです。
65歳以上の女性の人口約1/2057万人分の私の経験から導いた持論なのであくまで参考と言う事でお願いします。是非最後までお付き合いください。
50代で生活を見直したり行動した方が良いと思う事
50代になると子育てが一段落している方が多いはずです。そして子供が社会人になって家を出たり、独立することで生活のリズムが変わり本当に「必要なもの」や「要らないもの」がそれまでとは違って来ます。
《子供の物を整理する》
子供の想い出の品の殆どが親の為に残しておきたい物。まだ残しているのであれば大人になった子供と相談して整理することをお勧めします。絵・工作などの作品、卒業証書、アルバム、ランドセル、机、制服等々。
私はこの記事を書いている最中に子供たちの「絵や工作で作った物」をやっと整理する事が出来ました。
《これからの生活に必要な物だけを選ぶ》
この頃になると将来もらえる年金額が具体化してくるので10年後20年後の暮らしをイメージして生活資金をしっかり確保できるように保険を見直したり、自分や夫婦がこれから生きて行く為に必要なものだけを残す片付けをして生活設計を立てておくと良いと思います。
とは言っても一度には決められないので、ここでは50代と書かせてもらいましたが、毎日の生活の中で自分の出来るタイミングで少しずつやれば大丈夫です。
《将来もらえる年金の手取り額を把握しておく》
年金は全て自己申告です。自分が何歳から年金を受け取るのか、おおよそ考えておきましょう。将来、受け取り年齢や受給額が変わるかも知れないので早めの準備が大事です。
私は「繰り上げ受給」をしようと思っていましたが、いろいろ調べて直前になってから65歳でもらう事を選択しました。
お役所の書類が苦手で、手続きを間違えないように年金事務所に予約して行って来ました。そしてそこで初めて自分に「企業年金」がある事を知らされたんです。(それも自己申告)
もし年金受給手続を自分でしていたら「企業年金」の事を知らないで過ぎていたかも知れません。決して大きな額ではありませんが「ある」と「ない」とでは全然違います。是非年金事務所に行って手続きしてください。
他にも「年金生活者支援給付金制度」があることや各市区町村で受けられるサービスも直接聞くことが出来ました。申告忘れや間違いもなくなります。私が住んでいる所は市内の交通費がほぼかからないサービスがあって本当に助かっています。
年金は国民健康保険と介護保険が引かれるので額面通りの金額は受け取れません。保険金額は受け取る年金額で決まるので正確な金額は知り得ませんが、将来月々の生活費がいくらあればいいのかをシュミレーションしておくことは出来ます。
先の経済状況や物価の変動、年金の減額も予想されるので「早めに準備をしておく」事が良いと考えてこの記事を書きました。もしこのままだと将来の生活資金が足りないと思ったら副業を始めたりして早めに手が打てますから。
私は65歳で副業を始めましたがもっと早くからやっておけば良かったと思っています。新しい事を覚えるのは年々難しくなっていきますね。
60歳を過ぎると資格をもっていたとしても仕事がなかなか見つかりません。将来はAIに変わってしまう職業も沢山あると聞いています。
《保険・株式・通帳の確認》
この手の物は定期的に通帳や証書をまとめて把握、保険は今のライフスタイルに合っているかを見直しておくと良いと思います。
《借 金》
家やリフォーム、車などの借金があるなら「何時終わるのか」など改めて確認して終わらせる努力をしましょう。
この記事を書くキッカケになったのは60代に訳あって一人になったからです。慌ててこれから先「お金に困らずに生きて行けるだろうか」「病気になった時は大丈夫だろうか」と心配になって行動し始めた訳です。
「自分の老後は自分の責任」で何とかしなくてはいけない、自分が健康で動けるうちに出来る事はしておきたいと思っています。
私は40代半ばに「強迫性障害」と名のついたメンタル疾患になり、幼少期から心配性と言われていましたが極度に症状が現れ日常生活に支障が出るほどになってしまいました。でも周囲にはなかなか理解されず心療内科を転々とする事15年、大きな改善には至らなかったです。
今でもその症状と付き合って生きています。私の場合は「物が捨てられない」「確認症」「潔癖症」「強迫観念」などが主な症状で50代は何も出来ませんでした。
人生予想もしていない事が起きるんですよ、しかも突然に。だから出来れば「いつ何が起こっても大丈夫」と前向きに考えて準備をしながら「自分軸」で生きていけたらいいですね。
60代で生活を見直し行動した方が良いと思う事
60代になると仕事を退職したり、自営業の方は引退はしなくても第一線から退くなどそれぞれ50代とは違う理由でライフステージが変化する年代で、これまでより具体的な未来が見えて来るはずです。
ある意味このタイミングの方がより身に迫る感があって、一番整理がし易い時期かも知れません。「第二の人生をどう生きていくか」「意識と身体が元気なうちに」いろいろ考えて計画を立てる最終段階です。
しっかりと老後の設計を立てて充実した生活を送る為にも、今まで何もしてこなかった方も是非一度考えてみて下さい。
- 不動産関連
権利書登記簿謄本、賃貸契約書の保管場所 - 預貯金
通帳・印鑑の保管場所、カードの暗証番号・口座番号・(名寄せして不要な口座は解約)
ネットバンキングやデジタル通貨を持っている場合もID・パスワード・SNSのアカウント・パソコンやスマホの暗証番号など - 生命保険
生命保険証書の保管場所、契約内容がいまの生活に適しているか - 株式投資などの資産運用関連
証券証書の保管場所 - 退職金
有効な使い方 - 住まい
老後安心して生活できるように「終の棲家」のことも考える - その他
定期購入の化粧品やサプリメント他、サブスクリプション(サービスを受ける権利)の月額課金、カルチャーセンターの月謝・年会費、ネット利用の年会費などの有無
これらを一覧表にして書き出し家族や親族に分かりやすく情報共有できるようにしておいて、いつ公開するか迷ったらエンディングノートや遺言書などと一緒に保管しておくと良いと思います。
取り敢えず仮想エンディングノートみたいなものを書いてみると、自分が「何をして老後を過ごしていいのか分からない人」「まだ決めてない人」もビジョンが見えて来るかも知れませんし、先に「夢」や「目標」を決めて計画を立てても良いですね。
私は取り掛かりが遅かったので考えながら行動をしています。
生前整理と終活
生前整理
最近「ミニマリスト」という言葉をよく耳にします。「必要最低限の物だけでシンプルに生活をすることでより豊かに生きられる」という考え方らしいですが、確かに片付いた空間で生活するメリットは多くあると思います。
ただ私は「好きな絵画やインテリア」「お気に入りの食器」「可愛い小物や雑貨」に囲まれて暮らしたいので「ミニマリスト」にはなれませんが、その中でも「本当に気に入った物」だけを残して只今片付け中です。
最近、知り合いの「遺品整理」をお手伝いする機会がありました。その人は身寄りのない一人暮らしの女性で「突然逝かれ」生前に「後見人」の方を決めていらっしゃったので、その方の指示で親しいお友達同士で片付けをしました。
その時思ったことは「日頃の生活はきちんとしておかなければいけないな」ということです。
私事ですが三年前、急性虫垂炎で外来に行ってそのまま手術・入院した経験があります。身に付けていた下着や白髪のケアなど気にしている暇はありませんでした。
他にも、特に一人暮らしは普段他人には見せないタンスの中から着替えを持って来てもらうという現実。元気な時の為にも「生前整理」重要です。
終 活
生前整理も終活の一つですが、エンディングノートを見ると次のような項目がありました。
①自分の基本情報(生年月日・住所・本籍・家族構成等々)②遺言書③財産資産(預貯金・不動産・有価証券等々)④葬儀告別式について⑤お墓・埋葬について⑥医療(延命治療)や介護の希望⑦残されたペットを誰に託すか⑧借金や定期的な購入サービス有無⑨パソコン・スマホのIDパスワード⑩親しい人の連絡先⑪家族や友人への感謝などです。
人によって必要な項目やそうでないもの、ここには書いていない事があるのでオリジナルのエンディングノートを書いてみてはどうでしょうか。自分の字で書くことが大事です。
個人的には①②③⑥⑦⑧⑨の内容を遺言書(遺言書らしきもの)と一緒にしておく考えです。残せる財産もあまりないので自分が亡き後の事はお任せで、片付けに苦労かけないことを心がけています。
特に財産分与に関する事は重要で、人に聞いた話しですが、遺言書が無い故人の財産分与でもめて、弁護士さんに頼んだら元々頂くはずだった分が弁護士費用でかなり減額してしまったというお話しでした。
これは私のように財産が少ない人に多く起こりうる問題だそうです。私は自分が亡き後にかかる最低限の片付け費用(葬儀お墓含む)と「ありがとう」の感謝の心づけを残す事が出来たらいいなと思っています。
私が一番心配していることは「将来、金銭的な事や介護で迷惑をかけてしまわないか」ということで頭がいっぱいです。
よく同年代で集まると「動けなくなったらどうする?」なんて話題が出ますが、先の事は誰にも分かりません。まずは自分で出来る事をして、やむなく難しい状況になってしまった時は助けてもらえばいいんじゃないでしょうか。
私の両祖父母は皆家で家族に看取られて最後を迎えました。昔はそれが当たり前の事で、施設や老人ホームが少なかったせいもありますが「自分の親を施設に入れる」ことを考える人は少なかったと聞いています。
今は知り合いや友人の「親」の殆どが施設に入っていて、入居者本人の希望で施設に入っている人も多く、現に自分から施設に入るためのお金を用意している知り合いも沢山います。
若い人達には「親の介護」で負担をかけたくないですよね。介護の為に会社を辞める人もあるとテレビで観ました。それぞれの家庭でやむを得ない事情があるので仕方ありませんが出来れば介護と経済的負担をかけないように歳をとっていきたいものです。
たとえエンディングノートに書いてあっても自分が亡くなった後の事なので、必ずやその通りにしてくれなくてもいいですが「ない」よりは「ある」方が役に立つと思いました。
自分の人生最後まで諦めないで生きるつもりでいても「いざという時の為に」準備はしておきたいですね。
長生きする事は本当に幸せなのか
ここ数年、自分の親を見ていて「長生きは本当に幸せなんだろうか」と考えさせられます。母は今92歳で自分の事はまだ何とか一人で出来ますが手足が少し不自由で日常生活の動作ひとつ一つに時間がかかります。
90年も生きていると「何人もの大切な人達が先に逝くのを見送る」という辛い思いをしています。だれもが同じとは言いませんが、私の母は「次は自分だと」思って日々を暮らしているのでいつもネガティブ思考です。
90歳を過ぎた母には何を言っても励ましにはならないみたいで、かける言葉が見つかりません。きっと母だけが感じて思うことがあるのでしょう。
義理の両親も99歳96歳と長生きしましたが、最愛の孫に先立たれるという辛い経験をしています。
ま と め
今回このような記事を書きましたが、誰にでも当てはまるものではないし、自分の考えを押し付けようなんていう傲慢な気持ちはありません。
あくまでも私が還暦を迎えて「先の短い将来に不安」を感じたので、その心配を少しでも無くすために行動したお話しをさせていただきました。
私のような心配をしなくてもいい人や考え方が全く違う人もいろいろあっていいと思います。
繰り返しになりますが私は今まで老後のことなど何も考えずに「ぼーっと」生きて来て、還暦を過ぎて自分の足元を見た時、急に不安になったので慌てて「対策をした」ということです。
私は「もっと早くから準備をしておけば良かった」と後悔しています。若いうちは子育てや仕事で自分のことは後回しになり時間もありません。だから50代60代という生活にひと区切りがついた時期にゆっくり考えてみてください。
誰にでも必ず訪れる「人生の最後」を迎えるまで自分らしく生きる為の準備です。
エンディングノートの事も書きましたが自分が亡くなった後のことよりも、「第二の人生をいかに自分らしく幸せに暮らすか」という事の方が大切だと思います。
老後の準備をするのも、人生を楽しむのも健康な身体あってこそです。最後になりましたが大前提となる健康に留意して素敵な人生を送りましょう。
ありがとうございました。
コメント