私達中高年は規模はそれぞれだと思いますが、今までの人生で災害を経験した人は多いと思います。東北出身の私もあの東日本大震災で何件かの親戚が被災しました。
ニュースでは伝えられない事、いろんな不自由や思いがけない経験をしたと聞いています。
しかし、毎年9月1日が「防災の日」だどテレビで言われて「ハッと」意識するくらいでまた何事も無い日常生活に戻り忘れてしまうのが常です。なので「日常生活で意識しないで、あたり前に備えていく」というのが私の考え方です。
地震や台風などのもしもの時、「食糧は何をどのくらい用意しておけばいいの?」「日用品で備えておくと便利で役に立つものは何?」「生活インフラが止まった時はどうするの?」
「人生まだまだこれから」と夢や生きがいを持って老後を楽しみたいと考えている私達世代ですが、いつ起こるか分からない食糧危機や自然災害に備えて「第二の人生を安心して暮らしたい」ものです。
日頃から備える事のメリットは「自分や家族、大切な人の役に立つ」「緊急時に救援物資が届くまで慌てずに待てる」そして何より気持ちの上での「安心と余裕」だと思います。
私達中高年にとっては災害時に限らず普段の生活でもストックがあると便利なんですよ。例えば私のように一人暮らしで体調や足腰の調子が悪くなった時の生活にとても役に立ちます。
デメリットと言えば「賞味期限を気にしながらローリングストックする」「時には賞味期限を超えてしまうこともある」「一時的に出費が増える」ことでしょうか。
私が普段からこっそり備蓄をしていて思う事ですが、何事もなく人生が終わり備えていたものが役に立たないのが一番良い事です。不謹慎かも知れませんが、備えが役に立たなかったら「せっかく準備していたのに」という思いが頭をよぎったする事もあるかも知れませんね。
そのような善悪の矛盾する気持ちを無くすためにも意識しないで「あたり前に備える」ことにしています。「役に立たなくて本当に良かった」と心から思えるように。
そして今回は救援物資が届くまでの3日から1週間の食糧と日用品をローリングストックするという短期の危機に備える内容となっています。もし少しでも心配されている方がいらっしゃいましたら是非最後までお付き合いください。
お米・水などの備えを日課にする(我が家の食糧備蓄)
《備えを日課にする》
「さあ!備えるぞ」となると結構ハードルが高く感じる人もいると思います。幸いにも今まで大きな危機の経験が無く備蓄をしていない人にとっては頭では理解出来ていても何から手を付けて良いのか分からないのが普通です。
備蓄に関しては色々なサイトがあります。まず基本となる「米・水・塩」をしっかりと確保して後はそれぞれの家庭に必要な物を頭の中だけで考えても分からないので普段の生活を通して決めていけばいいのではないでしょうか。
殆どのご家庭で生鮮食品や野菜以外の食品は一つくらいの予備(ストック)はあると思いますがその中で特に必要だと思う食品類のストックを1つから2つにする事を実行していけば良いというお話しです。
そうすれば救援物資が届くまでは大丈夫。これからは中期・長期の準備も(知恵や経験も含めて)少しずつ考えていきたいと思っています。
取り敢えず「予備の予備」まで揃えたら後は使ったら買い足すことを日常的にしていけば短期の備蓄は無理なく出来ます。
《私が必ず備えておきたいと考えるもの》
米(玄米)と「水」と「塩」は必須。大人2人1週間の目安:お米4キロ、水(1日1人3ℓ)
他には、炒り玄米、粉ミルク・アルファ米・乾パン・お餅・はちみつ・梅干し・味噌・缶詰・乾麺・パスタ・レトルト食品・乾物・乾燥野菜・ビスケット・ドライフルーツ・ウイスキー・ペットのご飯・コーヒーなどの嗜好品などです。
その他にはフリーズドライ食品:味噌汁、スープ、カレー、パスタ
必須備蓄以外は各家庭によって違うのであくまで参考ということでお願いします。
「体調が悪かったり」「忙しくて食事の支度が出来ない時」「何もしたくない日」「出かけて帰りが遅くなった日」など年に何回かあると思います。そんな時も賞味期限をよく見て短くなっているものから無駄にしないように廻して食べていきましょう。
私は普段から予備1つは当たり前だったので「予備の予備」は意外と簡単でした。このくらいなら場所もそんなに取りません。そして我が家ではキャットフードはお米と同じ位置付けで必須の備蓄品目です。
《お米》:私は玄米で40キロ(もう少し増やす予定)を真空パック+脱酸素剤でストック、長期保存するための特殊なお米専用保存袋も最近購入しました。無洗米も貴重な水の節約になるのでお勧めです。
短期の備蓄という前提の記事と言いましたが、ここではお米の長期保存方法のお話を少しさせてください。
お米は酸素や水蒸気を通しにくい「ガスバリア性の容器に入れて湿気・気温・酸素・光を避ける」この条件がしっかり揃えば5年~10年保存出来るそうです。
この情報を知って私も早速、秋の新米が採れる前に水分の少ない去年の玄米を買って「アルミ袋と脱酸素剤」で保存しました。気温30度を超えないでなるべく風通しの良い場所がいいそうですが、湿気と気温の高い日本の夏は押し入れやクローゼットで時々風を入れてあげれば大丈夫みたいです。
住んでいる場所や家の構造や環境によって違ってくると思うので保管・管理は自己責任でお願いします。それから絶対に忘れてはいけないキャットフードもこの方法で保存しました。
私は普段から玄米を買って家で精米をして食べています。確かに玄米は白米よりも保存期間は長いですが白米でも大丈夫です。
《塩》:精製塩ではなくて、ミネラル分(カルシウム・カリウム・マグネシウム・ナトリウム)を多く含む天然塩を岩塩などと合わせて種類の違うものをいくつかをストックしています。
《缶詰類》:魚缶、ミート缶、フルール缶、ジュース、スープ、コーヒーなど
《炒り玄米》:スーパー栄養保存食(常温で何もしなくても3ヵ月~6ヵ月保存可能)
私は普段から炒り玄米を作ってご飯を炊く時に入れたり、小腹がすいた時などに食べています。災害時の避難所生活での栄養補給に役に立ったという話しも聞きました。
繰り返しますがこれらの品目はあくまで私個人の考えなので参考という事でお願いします。
備蓄を「する」「しない」は人それぞれ、私の周りでも「備蓄が必要」だと考えるのは私くらいですね。管理する場所の確保、最初はお金も多少必要になります。
※炒り玄米の作り方YouTubeで検索してみてください。(玄米についてはいろんな意見があります)
備えておきたい生活用品(我が家の日用品)
結論:生活用品の備えで一番必要だと私が考えているのは「トイレ」などの衛生関連の日用品です。災害の時のトイレ事情はそれは大変だと聞いています。
《我が家のトイレに関する備蓄品》
トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ワンちゃん猫ちゃんのおしっこシート、凝固剤、消臭袋、黒い大き目のゴミ袋、大人用おむつパンツやパット(高齢の母もいるので)や生理用品、手のひらサイズの一滴消臭剤、猫用トイレの砂。
簡易トイレ➡排泄物をシートでなく凝固剤で固める場合は黒いビニール袋は少し厚手の物を用意しています。(ほぼ100円ショップで揃いますよ)
ネットでも緊急用のトイレが売られていますが、私は100ショップの組み合わせトイレにしています。お年寄りやペットがいると吸水シートを常に回して使えるので「セット買い」もいいですが、数を揃えるなら組み合わせトイレの方が値段も安くお勧めです。それに他の用途にも使えるので。
ここでの携帯トイレは登山やハイキング、旅行で高速道路の渋滞に巻き込まれたりした時など普段でも役に立ちます。食べ物ではないけれど一応何年かに一度はチェックして回し使いをしています。
《我が家の日用品の備蓄一覧》
トイレットペーパー:場所をとらない業務用の巻が3倍5倍の物を常に100ロールストックしています。ごくごく親しい友人に話すと笑われますが基本備蓄は「他言無用」です。(鉄則)
重 曹:普段使いながら少し多めにストック。緊急時の歯磨き粉・洗髪・掃除・洗濯・料理用などあらゆる用途に役に立ちます。
簡易トイレセット、ティッシュペーパー、除菌シート、生理用品、おむつ(子供用・大人用)、下着類、歯ブラシ、固形石鹸(洗濯・お風呂・手洗い用)、雨水タンク(ウォータータンク)、カセットコンロ、携帯ボンベ、炊飯鍋、無水鍋、ライター、マッチ、ロウソク、簡易浄水器(川の水や雨水を飲む時用)USB充電可能なソーラーランタン、モバイルバッテリー、フローリングシート、アルミホイル、アイ・ラップ、サランラップ、乾電池、クッキングシート、スポンジ、ゴミ袋、野菜乾燥ネット、マスク、懐中電灯、洗濯板、救急箱の中身、軍手、アルミの保温シート、カイロ、湯たんぽ、現金(1週間分)、身分証明書のコピー、水不要シャンプー、猫用トイレの砂・おしっこシート、新聞紙などです。他にあれば是非教えてください。
これらはあくまで救援物資が届くまでだったり、避難所生活での不自由さを少しでも改善出来たらと思い挙げてみましたが、消耗品なので一定の時期を見計らって点検や使い回しをしています。
備蓄するもので食糧・水・トイレ関連以外はその家々で必要なものは優先順位に違いがあるのでそれぞれで考えてみてください。
※大抵どこの家にも避難用リュックはあると思いますが、このリュックもとても大事な備えになります。
生活インフラが止まった時に必要なもの
ここでは繰り返しになりますが生活インフラが止まった時、最低限必要な物、一週間分の食糧、水、トイレが一番重要になってきます。
水があれば食べられるものや、カセットコンロを使えば食べられるもの。我が家はマンションなので使えませんが七輪、炭、薪、固形燃料もあると便利です。
他には登山をする時必要な行動食や非常食も参考になるので紹介しますね。
羊羹・ドライフルーツ・ナッツ類・カロリーメイト・黒糖・飴・チョコレートなどの日持ちのするカロリーの高い食べ物や嗜好品などです。
暖を取る湯たんぽとカイロ、アルミ保温シート、防寒インナー肌着など。ある程度インフラが回復してきたら湯たんぽはゴミが出ないので経済的です。ソーラーランタンや充電器、モバイルバッテリー、アルコールストーブバーナーなど。
他には発電機や浄水器があると便利ですが、金額面や普段あまり使うものではないので個人の判断で揃えていきましょう。アウトドアが趣味の方ならわざわざ用意しなくてもいいですね。
物だけじゃない知識と経験も大事な備えになる
ここでは長期備蓄について考えてみたいと思います。
今回は救援物資が届くまでの短期間の備蓄についてお話ししましたが、私は出来れば異常気象などで起こりうる食料危機などの長期にわたる備えも必要だと考えています。
私はここ数年、都会暮らしをやめ田舎へ移住して自給自足生活を送ろうかと思って物件も探しました。
でも年齢を考えるとそれが正しい判断か分からなくなっています。将来、車も乗れないようになったらやはり都会の方が便利で住みやすいのも確かです。
もちろん自給自足が出来れば一番いいのですが。それが無理であるならば「食べられる雑草(野草)の知識」くらいは持っていても邪魔にならないかなと最近思うようになりました。
毎年春になると都会でも目にするタンポポ、スギナ、カラスノエンドウ、スベリヒユ、つくし、ヨモギ、松葉、ドクダミなど自分が生活している環境で採れる野草を食べています。
写真右のカラスノエンドウは天ぷらで、スベリヒユはお浸しで。それぞれ栄養価も高く、カラスノエンドウの天ぷらは本当に美味しかったです。
注:スベリヒユとよく似た「コニシキソウ」には毒があるので間違えないようにして下さい。
そして次にあげた事の知識と経験を積んでいけたらいいなと思っています。
- 雨水を飲む方法
- 野菜作りと育てるための肥料作り、土作り
- ガスや電気を使わないで調理する方法
- 保存食の作り方や麹で出来る調味料の作り方
- 食べられる野草の種類と食べ方
- 少ない食糧で生活できる身体つくり、一日二食
- 病気になりにくい身体作り睡眠、運動、食事
サバイバルとまではいきませんが、一度は田舎へ移住して自給自足生活も本気で考えた私です。都会でも自然に触れて体験出来る事をこれからも楽しみながら実践していきます。
一緒に考えておきたい中高年の災害に対する心得
年齢を重ねると避難所生活もかなり負担になってくるそうです。とはいっても緊急時には仕方がないこと。そんな時に少しでも楽に過ごせるように考えておきましょう。
「今、地震が起きたらどうしたらいいか」と聞かれても直ぐには思いつかなかったです。なので高齢者だけや一人暮らしの場合を想定して問題点や対処法を調べてみました。
《想像できる問題点》
- 災害時の危機意識を持つ人が意外と少ない(私の親、周囲の高齢者をみていてそう感じます)
- 自分一人で避難場所まで行くのが困難
- 正しい情報が取りにくいので正しい判断が出来ない(情報難民)
- 避難所生活に馴染めない(長引くとワガママになる自分の親)
- 持病などが悪化する恐れがある
《対処または準備出来る事》
- 地域のハザードマップで日頃から避難場所や避難経路を確認しておく
- 家族またはご近所さん友達と災害時の連絡先を決めておく
- 自宅で怪我をしないように家具の転倒防止対策
- 食糧の備蓄、持病の薬を普段から一ヵ所にまとめておく
- 若い人のアドバイスや指示を素直に聞いて意地を張らない
- 日頃から足腰を鍛えておく
- 地域の避難訓練に参加する(私のマンションでも消防団の指導がありました)
- 災害時の事をイメージトレーニングする
私は今年65歳です。まだまだ若いつもりでいましたが、筋力・握力・体力・記憶力・視力こんなところに年齢を感じています。
「いつまでも元気だ」という自信も良いけど自分の身体の衰えも自覚して受け入れて知ることも大事だと思いました。若い人達のお荷物にならないように歳を重ねていけたらいいですね。
最近、「○○○○〇大地震に備えて下さい」とアナウンスして地元の消防署の車が巡回しています。
私が備蓄を考えるもう一つの理由ペットという家族
私は都会のマンションで大切な家族である保護猫二匹と暮らしています。いつも傍にいてくれる大切な存在です。もしもの時、マンションが倒壊して暮らせなくなるギリギリまでこの子達を守るために避難はしないと決めて私と猫達の水と食糧とトイレの備蓄を始めました。
災害時はペットを置いて避難しなければいけない事情も聞いているので、そのような経験をされた方はさぞ辛かったとお察します。それが出来なくて避難しなかった人もいるそうです。
個人の勝手な理由と行動で周囲に迷惑をかけることは避けなければいけませんが、可能な限り守ってあげたいという考えから行動を始めました。
ま と め
大前提として「家族や自分の命を守る事」が一番優先されるもので備蓄はその次?です。もし家が運良く部分的にでも被災を避けられた場合は必要なものは家に残っている場合もありますから。
今回は最近私が力を入れて行動している備蓄ですが、毎日毎日心配ばかりして暮らすのも嫌なので「備蓄したものが役に立たないように」と願いながら前向きな気持ちで備えています。
備蓄している事は「人には話さない」方が良いと言われているので誰にも相談せずに一人で行っています。でも日常生活の一部になっているので普段は備蓄している意識はありません。もしあるとしても楽しんでやっているので苦にはなりません。
とは言っても離れて暮らす子供たちや姉妹、ごく親しい友人には「備蓄の必要性」は伝えています。
まだまだマイノリティーな考え方なのかも知れません。だから、なかなか理解してもらえないのは仕方ない事、「ならば私がやらねば誰がやるの?」いざという時大切な人を守る為、ただただその思いだけです。
皆さんの備蓄も私の備蓄も役に立たない事を願って終わりたいと思います。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コメント